「そうだったんだ…。まだ、みんないるの?」 「うん。これから二次会なんだ。その隙に萌ちゃんに電話をしようと思って…」 「ありがとう…」 何で? 何で、雅貴は連絡をくれないの? 電話はダメでも、メールくらいは打てれないの? “大丈夫か?” だけでもいいじゃない。 と、その時、 「社長、もう一軒行きましょう!」 麻生さんの声が聞こえてきた。 それと同時に、 「分かったよ」 と、笑いながら答える雅貴の声も聞こえたのだった。