赤い自覚がある頬を両手で隠す。


そんな私をくすり、と笑う莉央を効果は
ないとわかりながらももう一度睨む。


すると、さっきとは違う柔らかい笑みを
見せると流れるように私の頭を撫でて、


『ごめん、意地悪しすぎた』

ごめんね。と。


そんな顔されたら、
許してしまうじゃないか。


「ココア…飲みたい…」


ぶっきらぼうに言い放って
目を逸らした私に


『りょーかい』


震える空気から莉央が笑った気配が
伝わって胸がぎゅっと苦しくなった。