彼と始めて会ったのは会議。

半ば押し付けで学級委員になってしまったあたしは、その日会議に出席していた。

その時隣だったのは彼こと桐山圭【きりやまけい】

どうやらアイツの一目惚れらしい。

違うクラスなのに会うたびに

「好き」

の連発。

「あたしは好きじゃない」

って言っても目気ずにいってくる。

でも、あたしはそんな彼が実は好き。

彼の前じゃ強気になっちゃう。

いつの日か、彼を目で追ってたあたし。

だけど女たらしで有名だった彼。

忘れなきゃ…と思ってたらこのざま。

彼が話しかけるたび、ドキドキとする胸。

なんであんなことを言っちゃうんだろう?

そうやっていつも後悔する毎日。

「あっいちゃーん」

ほら今日だって遠くから手を振りながら走ってくる可愛い彼。

そんな彼にいつだって毒を吐いてしまう。

「黙れ」

「ひどいっ!愛ちゃんを見つけて走ってきたのに!」

「走らなくていい。そして気安く愛ちゃんと言うな。」

すると泣き真似をする彼。

そんな仕草でさえ可愛いと思ってしまう