「ふっ……ふぇ…」

涙が出てくる。

どうして?あたしには泣く資格なんてないのに…

涙で視界が滲む…

「きゃっ」

そのせいか、階段を踏み外してしまった


ここから下までは結構な高さ。

あ…やばい…



ギュッ

確かな温もりを感じた。


「セーフっ
もうっ危ないよ…」

『っと…大丈夫?
怪我はない?もう…なんで踏み外しちゃうかなぁ。危ないよ?』

「なっなんで?」

あたしは桐山に抱き締められていた。

「もぉっ愛ちゃんの馬鹿っ!
なにを勘違したまま告いにげしようとしてるの?!」

「かっ勘違いなんて…」

「俺は、愛ちゃんが好きなんだよ?」

「……はっ?だって、写真には美和が写って…」

そう言うと桐山は写真を見せた。

ある一点を指さして…

「え?これって…」

写真には確かに美和が写っている。

でも…その後ろにあたしと桐山が写っていた。

「もーっ////これしかなかったの…
俺と愛ちゃんのツーショット…」

桐山は恥ずかしそうにそう言った。