「それで…どしたの?」

桐山はオドオドしながら聞いてくる。

「これ…渡しにきたの。」

そう言って桐山に学生証と写真が写った袋を見せる。

「あっ!落としてたと思ってたんだー。ありがとっ!」

「ううん。別にいいよ。」

「あれ?愛ちゃんなんか口調違くない?」

そりゃ普段はこれだもん。

好きな人に告白する時は、素直に言いたいから。

「別に…?」

「ふぅーん」

「ねぇ、桐山。これってどうゆうこと?」

そう言って写真を見せる。

「えっ?!なっなんで?//」

あぁ…否定はしないんだ…

「そっか…そうだったんだ…
そうなら言ってくれればよかったのに…」

「えっ?知らなかったの?」

…え?

「知るわけ…ないじゃん」

「そうだったんだ…」

あたしは覚悟を決めて言った…

「桐山…あたし、桐山が好きだった。
始めてここであった日から。
でも…桐山が美和の事を好きなら、あたしは応援してあげる。
だから…自分の気持ちに素直になって?」

桐山は驚いた顔をしている。

そりゃ驚くよね…

あたしはそんな桐山を置いて屋上を出た

カンカンと階段の音が虚しく響く…