正直言ってお手上げだった。
とにかく冷たくしたのは誤解だと、理由が合っての事だから、と華音に説明したくても、華音は電話にも出なければメールにも返事を返さない。
ならばと家にも行ってみたが、家には居ないか、凱が出てきて「アイツ会いたくないつってるから帰れ」などと門前払いされて終わる。
泉野は泉野で、しつこくまだ付きまとってくる。
明日は金曜日。夏休みまであと一ヶ月を切った。あれからもう既に、10日ほどが経っている。
華音不足で日常がつまらない。
それに、夏休みに入れば、アイツはイタリアに行ってしまう。それまでになんとかしなければ。
そんな事を考えながら授業を始めるため、3年のとあるクラスに向かっていた。
ガラリと扉を開ける。起立する生徒達。
だが、男子生徒の二人がいつまで経っても座ったままだ。一人は、何かを手にして熱心に話している。
とりあえず授業開始の礼をし、他の生徒は着席させたが、ただでさえ機嫌が悪かった俺はそいつが手にしている物を取り上げようと、近くまで行って覗いて見た。
とにかく冷たくしたのは誤解だと、理由が合っての事だから、と華音に説明したくても、華音は電話にも出なければメールにも返事を返さない。
ならばと家にも行ってみたが、家には居ないか、凱が出てきて「アイツ会いたくないつってるから帰れ」などと門前払いされて終わる。
泉野は泉野で、しつこくまだ付きまとってくる。
明日は金曜日。夏休みまであと一ヶ月を切った。あれからもう既に、10日ほどが経っている。
華音不足で日常がつまらない。
それに、夏休みに入れば、アイツはイタリアに行ってしまう。それまでになんとかしなければ。
そんな事を考えながら授業を始めるため、3年のとあるクラスに向かっていた。
ガラリと扉を開ける。起立する生徒達。
だが、男子生徒の二人がいつまで経っても座ったままだ。一人は、何かを手にして熱心に話している。
とりあえず授業開始の礼をし、他の生徒は着席させたが、ただでさえ機嫌が悪かった俺はそいつが手にしている物を取り上げようと、近くまで行って覗いて見た。

