深層融解self‐tormenting

どうせ先生からはメールも来ないだろうし、返事も返せないなら、携帯なんて持ってても意味がないから。


「じゃさ、記念に写真、撮らせてよ。華音ちゃん可愛いからさ」


そこまで言うんなら、と、何枚かは撮らせてやった。

勿論舞達も一緒に、だが。



だけど油断していた私は、一人でいる時を狙われて、こっそり盗撮されていたらしい。




その盗撮された写真が、まさか先生の手に渡るとは夢にも思っていなかったのだけど。





―――よし。

少し落ち着いてきた。

冷静になって考えるに、だ。


お風呂に入ってた先生。

鬱血痕がついていた泉野先生。

私と視線を合わせなかった先生。

まるで我が家のように振る舞った泉野先生。


そして、二人が大学時代に付き合っていた事。
またやり直すと言った事。

それらが全て、本当の事なのかは分からない。

事実を知りたくても、何が事実なのかが分からない。

もしかして先生が嘘をつくかも知れない。信用……出来なくなっている。




頭の中はごちゃごちゃで、何を考えても悪い方へ向かってしまう。




もう恋なんてめんどくさい事、やめちゃおうかな……。


もう学校にも行きたくないや。