「じゃ、早く寝ろよ」

「うん。あ……あとで、メールしても、い?」

「電話する。じゃーな」



再び軽くキスを交わす。



車から降りると、しばらく経ってから車が動き出し、やがて低いエンジン音を辺りに響かせて、先生は行ってしまった。


春の暖かい風が私の髪の毛を揺らす。


離れたくない。そんな気持ちは日に日に強くなって、私を支配する。


先生を否定していた私はどこへやら、もう実は先生が織り成す世界にすっかり魅入られているのだと、今更ながらに思い知った。





部屋に戻ると一人、ベッドに沈み混む。

さっき先生に弄られたあちこちが、熱を持っているように熱い。