その瞬間、ビリッとした刺激が加えられた。



段々波が近づいてきて、私の呼吸が荒くなる。


「やっ…も……」


白い波にのまれてしまった私の額に、先生が優しくキスをした。


「……気持ち、良かった?」


話もできないほどぐったりしていた私がこくこくと頷くと、ホッとしたように先生が笑う。


「……次。せんせ……やってよ……」


そんな事言うのは、恥ずかしくて仕方なかったけど、今なら分かる……。




誰かが、欲しいって気持ちが。



でも先生は、スッキリしたような表情で私から離れた。


「今日はもう、俺もお前もおしまい。続きはまた今度」



……え?どうして……?


「……おかげで大分頭が冷えてきた。もう遅いから、送ってく。俺もまだ仕事残してるしな」


「……せんせ、帰るの?……他のオンナの人のとこ、行かない……?」




それが不安だったのに。


「はぁ!?行く訳ないだろ!?つーかそんなんいねぇし」


本当に?



「……なら、良かった……」


安心して、思わず笑ってしまった。


「なにお前、俺が性欲処理にテキトーなオンナ使うと思ってたのか?」

「うん」

「俺をなんだと思ってんだよ。鬼畜じゃねぇか」



だってそんな感じだったんだもん。不安だったんだもん。


「安心しろって。お前しかいねーから。あと、もうお前以外抱く気はないけど、大事にする。だから今日は最後までヤらねぇ」

「……せんせの、ばーか」

「馬鹿って言う方が馬鹿!!」



女の子にあそこまで言わせたのに。


嫌でも《次》の時のコト、考えて期待しまうじゃないか。