深層融解self‐tormenting

頂上付近にある廃建造物の駐車場は、ギャラリーでほぼ満杯状態だった。


兄貴達も同じ頃到着して、中から兄貴と遊馬、二人が出てきた。


「どうすんの?登り?下り?」

「どっちでも」



コースを決めようとする兄貴に、素っ気なく返す先生。


先生は、登りのバトルでも下りのバトルでも負けるなんて思ってないんだ。凄い自信。



大丈夫。



これなら絶対、負けないよね!?


「じゃ、下りで」


面倒臭げに呟く先生。それに応えるかのように、兄貴は遊馬を呼んだ。


「アスマ!!」


呼ばれて遊馬が2台の車の真ん中に立つ。

両手を広げて2台の車を同じ位置まで移動させた。




そして、兄貴と先生のコンディションを見て…………遊馬が、大きく両手を振った。




いきなりけたたましいタイヤのスリップ音を響かせて唸りだす2台の車。



出だしは兄貴の方が速かった。


黒光りする車は死神の鎌ようで、思わずゾッとする。

それを追い掛ける先生の白い車。