深層融解self‐tormenting

だけどその子の表情は曇ったまま。何を聞いても話しても、ウンともスンとも言わないのには困り果てた。



「あのさ、ここの露天風呂から桜の木が見えたけど、ホントにキレイだったよね。案内してくれるかな?」




話題も尽きた私は、その子の意識を逸らすために唐突に話を変えた。




地元の子供なら、桜が咲いてるとこなんて知っていそうだったし、どうせなら案内して貰おうと思ったんだ。



私にすれば、ただ気紛れにその場しのぎの話題を口に出したのだけど。





女の子はぱっと顔を上げて、私のバスタオルを強く引いた。



「ちょ、タオルがはだけるってば!」


焦ってバスタオルが脱げるのだけは死守したけど、女の子は早く私をどこかに連れていきたいみたいで、足踏みしながら私が着替えるのを待っている。



そんなに見せたいとこがあるのかな?