卒業式はうつつ状態のまま過ごしてしまい、よく覚えていない。

式が終わってクラスの皆が教室に戻ると、担任の鎌崎先生と握手して別れの挨拶をした…のは思い出せるけど。


鎌崎先生が私に何を言ったのかは覚えてない。多分、「またイタリアに行くことになったら教えろな」とか、そんな感じだった気がする。


最後には鎌崎先生が大号泣してしまい、クラスの半分の涙を誘い、もう半分からは失笑を買っていた。




卒業証書を貰っても、高校生活も最後なんだなぁ…とかいう感慨もさしてなく、新しく始まる大学生活に期待の方を寄せている。



あ。でも。



確かに、思い出はいっぱいあった。



特に最後の1年間は、あの教室にはいろんな思い出があった。