スキー場に近いこのペンションに至る道には、雪が2メートルはあろうかと言うぐらいに積もっている。


さすがに道路は除雪しているものの、それでも圧雪で路面が凍結したアイスバーンや、更に圧雪が溶けて凍り、鏡のようになったミラーバーン状態になっているところも、多々ある。


ましてや外は軽く吹雪いていて。


そこの公道で勝負すると!?


馬鹿じゃないの!?


「止めなよー。この雪道でアレやられても、怖くて見てらんないよ……」


俯いて半泣き状態で訴えたら、分かってくれたのか、二人が大きく頷いた。

………良かった……!!


「ああ、このペンションの真向かいに、除雪されたサーキット場があるんだ。バトルはそこでやるから問題ないし、もしぶつかっても積雪がショックを吸収するから大丈夫」

「カノンはギャラリーでちゃんと見ててね」



この馬鹿どもを、雪の中に放り出して来い!!!!!!