「……それって、ヤのつく職業の人達ですかね?それとも……」
「違うな。凱はそっち系の人間とは今まで上手くやってたから、そういう奴等に敵はいない。とすれば、外資サンでここら辺の縄張りを荒らしたい奴等が凱に接触してきた……そんなところか」


外国人による犯罪か。

だとすれば、だ。


「……どっちにしても、凱が狙われるのは、時間の問題だった……?」


詳しい事情は華音から聞いたに過ぎないが、その時は違法な酒を取り引きに使おうとしていたとか。

それがエスカレートすれば、薬物の取り引きなどにも発展する恐れもある。


凱の人脈を見越して圧力をかけてきたなら、その身内を手中に納めて更に圧力をかける事も考えられる。



……そうなると……。


「そして華音もな」



華音も、狙われている危険が多いにあるのだと知った。


そんな時に、華音の携帯を使って、クリスから電話がかかってきた。






華音が、拉致されたらしい、と………。