深層融解self‐tormenting

舞がクリスに教えたと言うイタリア料理店の席に着いてから、クリスに聞いてみた。



「その話はは今は良いだろ?とりあえず、何か頼もう」

「うん」



そう言って私達は、鶏レバーペーストのクロスティーニ、アリスタ、それにピーチなどを頼んだ。

食後の甘いものは、スキアッチャータとビスコッティー・ディ・プラート。

どれもトスカーナでは一般的に食べられている物で、ワインが無いのがちょっと惜しい。

ビスコッティー・ディ・プラートには特別に合うワインがあるのに!


「じゃ、お疲れ様、カノン」

「ふふ。ありがとー」


二人とも、制服姿の未成年者だと分かるので、お酒ではなく、お洒落なグラスに入ったお冷やで乾杯した。


久しぶりに食べるトスカーナ料理は、やっぱり本場で食べるのとは違い、日本人の舌に合わせたような味だった。


ようやく時間が出来たから、これからはクリスに、トスカーナ料理を作ってあげようかな。