みんな、黙っていた。 何も、音を発するコトが できなかったんだ。 「ユナ」 あたしはイキナリ名前を呼ばれた。 「俺、部屋戻ってんね。 おわったら来て」 「ぁ、わかったぁ……」 あたしは涙声になりながら それだけ言った。 …飛鳥が部屋から出ていったアト、 父さんと母さんは 「もう1度、考えなおそう…」 と言っていた。 その言葉が嬉しくて嬉しくて、 あたしと葉は顔を見合せて 喜んだ。 ぜんぶ、ぜんぶ… 飛鳥のおかげだ。