「もう少ししたら、こうやって毎日会ったり、触ったりできなくなるから」 田中くんは、かすれた声で言った。 私は、勢い良く振り向いて彼を抱きしめた。 「そんなこと言わないでよ!別れが寂しくなるじゃん!! もう、だいすきっ!!」 彼の背中にまわした腕に力を込めた。 「でも私には、愛されている証がある。待ってくれている人がいるから。頑張れる。」 私は、指にはめられた指輪にそっと唇を寄せた。 「…紫音って本当に無意識でそういうこと言ってくるんだからな〜」 優しいまなざしで私を見つめた。