悪魔的に双子。

「……それでもずっと話しかけてくれてたんだけどね、無視し続けたら、諦めて話しかけてこなくなった。


小学校卒業して、中学入ってボス的な奴は別んとこ行ったからもういいだろうと思って、意を決して話しかけたんだけど、あいつすっげー怒ってて、この一年間ずっと許してくれないんだ。


挨拶してもキレイにスルー。


そこで先ほどのお願いに戻る。」


新田が緊張気味の笑顔をわたしに向けた。


なんとなくご機嫌うかがいされてる気がする。


「青ちゃん守るっていう名目にカッコつけて、毎日一緒に昼ごはん食べていい?」


「……いつまで?」


「多分、田城が俺を許してくれるまで」


「なんで一緒に昼ごはん食べたら田城が許してくれると思うの?」


わたしの不機嫌な問いに新田がキョトンとした顔をした。


「えっ……そりゃ、しつこく話しかけたらほだされもするでしょ。一人で話しかけるのは勇気ハンパなくいるから、有くんたちがいてくれると心強いし。」


つまり、しつこく話しかけて、田城が油断して無視するのを忘れるorめんどくさがるのを待つ作戦か。


「すっごくセコイね」


「……うん、自分でもそう思う。」


新田はヘラっと笑って茶髪の頭をかいた。


「でも、なんでわたしを守るって名目が必要なの?ただ今日から一緒に食べるってんで良かったのに。」


「それは、成海に逃げられないため」


わたしを首を傾げて新田を見上げた。


「だって、ただ一緒に食べるってのなら、成海はっきり嫌だっていいそうだもん。


でも、青ちゃん守るっていう口実があれば、たとえ見え据えてても、あいつの性格なら、言えなくなるでしょ?


だって、嫌っつったら、青ちゃん守るのより自分優先したいって言ってるようなもんだもん。


……まぁ、これ相川さんが考えたんだけど。」


なるほど、つまり、わたしを守るという名目の枠の中に田城を閉じ込めてしまったというわけか。


新田と一緒にご飯食べるからって、わたしが嫉妬に狂う女子たちから守られるなんて、そんな効果まず望めないだろう。


昨日のこともあるし、つか昨日の今日だし、蓮が新田そそのかしたのは見え据えている。


でも、新田はあくまでわたしのために来ているのであって、田城の機嫌とりたいからではない、ということにしていれば、田城は逃げられない。


……こんなセコイお願いされてるなんて、自分がすんごいやな奴になった気分だ。