「帝です。失礼します。」 襖を開けて、親父の前に行く。 「帝。今日、お前に部屋まで来てもらった理由はわかるか?」 「…転校ですか?」 親父が真面目な顔で言ってきたから、敬語でかえした。 「そうだ。前の学校で、お前が神条家の人間だ、ということがバレたからな。転校してもらう。」 …一応、バレるなと言われていたからな。 ……あまり考えていなかったが。 「はい。…どこの高校ですか?」 「……神楽坂高校だ。」