ーー数分後。 「ごちそうさまでした。」 相変わらず、壬景はウトウトしている。 箸もほぼ止まっている。 「…壬景。目、覚めないなら顔、洗ってきたら?」 「…んぁ?……あぁー帝か。大丈夫大丈夫。」 壬景は一度起きたが、大丈夫大丈夫と言いながらまた寝てしまった。 もう、こうなったらどうしようもないな。 ……はやく、親父の部屋に行こ。 あたしは、結局壬景をリビングに放ったらかしにしたまま、親父の部屋へと向かった。