学校までは家から徒歩3分。
もう、すぐ目の前にある。
家(マンション)を買うときに、学校から近いところを探してもらった。
それにしても
…朝から気分が悪い。
「アイツ、神条だ。恐いなー。」
「近寄らないでおこーっと。」
「あ、可愛くね?」
「俺タイプかもー。」
「でも、病院送りにされるんじゃね?」
「ぎゃはははは!!確かにな。相手にもされねぇだろぉしな。」
…学校に着いた瞬間からこれだ。
これも、もう毎朝恒例のこと。
もう、何を言われようがどうでもいい。
ゆっくりと教室に向かう。
…あたしが、神条組の関係者だとバレたのは、1人の女が原因だ。
この高校に入学し、一番はじめに友達になった女。
ずっと一緒に居て、親友だと思っていた。
だから、あたしが神条組の関係者だということを言ってしまった。
あの女は、すぐにそのことを学校中に言いふらしたのだ。
そのせいで、組にも迷惑をかけてしまった。
……もう、あんな女の顔なんて見たくない。
今は、親父によって九州にとばされたらしいが。


