「俺にもちょっとは気ぃ使えよ。」 「使ってる。」 Tシャツがドボドボになってしまったから、着たまま絞れる限りは絞る。 ひたすら絞りながら緋翠に対して適当に返している。 今のとこ、刺青(タトゥ)は見られていない。 「使ってねぇだろ。」 緋翠はスタスタと砂浜を歩いてきた。 「…別にいいじゃん。」 「……戻るぞ。」