「ブフッ、…似合う似合う(笑)」




そんな執事の戯れ言まで聞かされたオレ、可哀想。

車で駅まで送らせて、待ち合わせ時間10分前到着。


…まあ、降りないけど。


車で来たのはこの格好をできるだけ人に見られたくないからで

それはここでも同じ。




特に駅前なんて人だらけだし。




暫く様子を伺っていると女集団がやって来た。

いや、女集団は何かを囲んでいて、その中心の奴等が来たってのが正解。







尚「あっれー?さっくんまだ来てないのかな?」





そんな中心から聞こえる声は予想どうり彼等のものだ。


チッ……ギャラリー連れてくんなよな。







哲「おかしいな。朔月が遅れるなんて………て、あ!!」





キョロキョロと辺りを見舞わしていた哲に見つかり、オレは意を決して車から降りた。





「きゃー!!こっちの人も超かっこいい!!」

「本当だ!!マジヤバイ!」





オレが近づくと更に盛り上がる女達。

うるせー………。



慎「わあ、朔月君凄い男前だね!」

光「………ま、なかなか」

泪「すっごぉいかっこいい!」

尚「さっくんイッケメーン!」

翔「……似合う」

『ありがと。皆サイズピッタリみたいで良かった。似合ってんな』



皆、想像以上に着こなしていてビックリした

執事の服はそれぞれ少し違ったりする…が、オレにその説明を求めてはいけない。