〜慎二side〜

「おい、慎二。遊園地のチケットいらねえ?」

「ん?いる!」




兄がくれたチケット片手に当校した。
チケットの数、2枚。

勿論、彼女を誘う予定。





「おっはよー!慎ちゃん」

「おはよう、尚輝」

「おぱよぅ、慎ちゃんー」

「おはよう、泪」

「うっす」
「………はよ」

「おはよう、光樹、翔」




仲間と挨拶を交わしてドキドキする胸を押さえて、教室に。

すでに当校していた朔月君の姿を見つけた。




『あーおはよ、皆』

「うっす」
「おぱよぅ、さっくんー」



「おはよう、朔月君」




いつもどうりの朝、俺の心はいつもどうりではいられない。


「ねっ、朔月君。帰り、ちょっと良いかな?」

『んー?いーよ』



眠たそうに答えた朔月君にホッと一息。




そして、放課後。

光樹達を早く帰す事に成功した俺は朔月君と一緒に下校中。




『何か用事でも?』

「あ、うん。その事だけど…朔月君さ、いつなら空いてる?」

『………そーだな、来週の土曜辺りなら。…どーした?』

「……実は、遊園地に行こうと思って。朔月君と」

『遊園地??』

「そ。兄がチケットくれたんだ。どう?」

『二人で?』

「2枚だからね」

『……………い、良いけど』





変な間が気になったけど、俺は緩む頬を止められなかった。

嬉しすぎて、楽しみすぎた。




「あ、デートだからね?」

『デ!?やっぱり、いかな…』
「行かない、はなしで。楽しみだね」

『……』