「それで、なんでこんなことになったんだ?」 稀里兄が本題を切り出す。 「別に。なんでもない。」 だけどあたしは答える気はない。 何年も会っていなかった兄たちに分かってもらえるはずはなかったし、今まで何も連絡してくれなかったことに拗ねている自分もいた。 「んなわけないだろ。」