航平side





暗い路地裏。






いつもより、少し遅めだったが普通に、おーしゃんの溜まり場に向かっている途中だった。








「カシャン」




足元のズボンに金具が引っ掛かる。






フェンスかなんかが壊れて、放置されたんだろ。







その程度にしか思っていなかった。





よく考えれば周囲にフェンスなんて無いし、昨日ここを通った時は何無かったはず。







なのに焦ってたのか何なのか。







「おりゃあぁぁぁ!」







急にバッドを振り上げ出てきた人物によけることができなかったのは何でだろう?





・・・・多分、バッグの中にあれが入っていたから。








後頭部に走る鈍い痛み、それを最後に俺の意識は途絶えた。