結局分かったのは、柚葵がおーしゃんのリーダーということ、つるんでる仲間は全部柚葵の中学の頃の同級生ということだけ。
そこで、思ったことがひとつ。
柚葵の仲間、佐伯、笠原、椎原、八雲。
こいつらには全員上の兄妹がいる。
そいつらと一緒に柚葵たちを止めなきゃならない。
正直、ここ最近のおーしゃんの動きは悪い。
ふと、繁華街に出てきて街の物を壊すわ、やりたいときにラブホに出入りするわで見ていられなかった。
こんな理不尽なチームはとても珍しかった。
普通の暴走族というのは、物を壊したらこわした張本人が弁償したり、薬や強姦は絶対にやってはいけない・・・・という掟がある。
それなのに、好き放題やっているおーしゃんは他のチームから標的になっても可笑しくな
かった。
「柚葵がおーしゃんリーダーなら、なおさら。」
調べれば調べるほど、柚葵を止めなければという気持ちが大きくなっていった。
桜花といういい高校にも入学した柚葵にやり直してほしかった。
ただ、好きでやっているだけと思っていた。
柚葵を分かってやれてなかった俺は、死ぬほど後悔する事になる。
・・・・すでにこの時から決まっていたのかもしれないけれど。


