「えっと、まずは自己紹介かな?」
「う、うん!そうだね!」









みんなでお弁当を広げて、おかずをつつくあたし。
場所は屋上だ。
天気もよくて、心地いい。屋上で食べるの、憧れてたから嬉しいな。






まず口を開いたのは、あたしに話しかけてくれた子。
ピンクのシュシュでポニーテールにまとめている、元気っ子って感じ。

「あたしからねー!あたしは原田なつみ!
S中出身だよー」



S中って事は、あたしの出身校と近いかも!




「野村さん、自己紹介してー!」





あたしは卵焼きを食べるのをやめて、真剣に自己紹介をした。
はじめが肝心だもんね!









「えっと…野村雨です。出身校はM中で、彼氏はいません。
頭も悪いし、流行にも乗れないし、メイクもオシャレもわからないけど、
みんなについていけるように頑張ります!
よ、よろしくお願いします!」














ひ、引かれた…?












「ぷっ、あははははははっ!」













突然の大爆笑。


あ、あたし、変な事言っちゃったかな…⁉





















「もー!野村さんってば面白すぎ!(笑)」



えっ?





「もっと堅苦しいお嬢様かと思ってたっ!なんだー良かった!」










「これからは、みんな呼び捨てで、タメで話すこと!」










「もちろん、雨も!」














あたし、この高校選んで間違えてなかったんだね。

優しくて可愛い友達もできたし、嬉しい。





出だしはちょっとトラブルだったけど、やっていけるかな?














「うん!」