不機嫌honey

コレだったら売名のほうがマシだった。



シュリのこともバレないようにしたいし…。



なんて言えばいい？



「もうさ、あたしと付き合っちゃおうよ!!そうしたら噂が本当になるしね」

「ムリ。ひとりの女に落ち着くつもりねぇから」

「あたしってそんなにブサイク…？」

「美人なんじゃねぇの？でも、俺はお前じゃ満足できねぇから」

「ここまでやったのに…」

「悪いけど、否定するぞ。せめて元カノにしといてやる」



席を立とうとしたら、ヒカリがぽろぽろ泣き出した。



何とも思わない俺は、冷たいヤツなんだろうか…。



「ごめん、泣くつもりなかったんだけど…。なんか疲れた…。レオにまで迷惑かけて…」

「結局、なにがしたかったわけ？」

「ひとりでがんばって、なんか勝手に歌姫とか言われて…。レオと会ったあの日、結構落ちてたんだよね…」

「それで…？」

「周りがあたしを腫れ物みたいに扱うのに、レオは違ったの」



あぁ…、かなり遊んでた時期だったんで…。