喋り疲れて眠ったあたし。



目が覚めたら、澪王があたしを見つめてた。



「なんだよ…」

「お前って不思議だよな。その顔で生きてんのが」

「は…?」

「人形みてぇに整ってる。マジで天使なんじゃねぇの?」

「失礼だな。生きてる」

「俺の…俺のシュリ…」



そう言って抱きしめられた。



胸が痛い。



好きすぎて苦しい…。



「しばらく迷惑かけるけど、ちゃんと否定するから。待ってて?」

「ん…」

「さぁ、メシ食って仕事だな!!って、久しぶりに母ちゃんのメシか…クソマズイから覚悟しとけよ?」

「アンナママ料理下手?」

「かなり」

「そっか…」



出てきたご飯は本当に美味しくなかった。



アンナママの、ご飯に比べたら、あたしやユウリのご飯が神。



「あははっ、美味しくないわね」

「「だったら作るな!!」」

「澪王、希王、何か言った?」

「「いえ…」」



かわいそうな兄弟を見ながら、この騒動が早く終わってくれることを祈った。