抱きしめてくれた澪王の腕はいつもと同じように優しくて、安心する…。



「もう謝らないでね?」

「ん、もうあんなこと、絶対しねぇから…」

「したら別れる…」

「うん、わかった」



ため息をついた澪王がボソッと呟いた。



『嫉妬って怖い…』



その言葉が嬉しくて、疲れなんか吹っ飛びそう。



「朝から鬱陶しいモノ見せないでちょうだい」

「「社長!?」」

「ちょっとシュリ!?この痣はなに!?」

「昨日澪王とちょっとハードなことしたらついちゃった」

「澪王…。言ったわよね?痣なんかつけたら許さないって!!あなた、私のシュリになにしてくれてるのかしら!?」



朝から社長にガミガミ怒られた澪王は疲れた様子で社長の家を後にした。



仕事に向かうあたしに、レイさんは軽率なことをしてすまなかったと、一言だけ謝ってくれた。



「超痛かったんだからね!!この痣隠れるかな~?」

「どんなことをすればそんなになるんだ!!」

「説明してほしいの?澪王の鬼畜さ」

「いや、いい…。悪かった…」



もう澪王を怒らせるのはやめます。