私も一刻も早くこの場から立ち去ろうと歩き出した。 けど……。 「待って!」 少し歩いた所で後ろから肩を掴まれた。 ……あのしつこい男の子だ。 「何ですか?」 渋々振り返った。 ……この姿でいるの嫌いなのに。 男の子を見るとキラキラした目をしていた。 何だか嫌な予感がする。 あの時と同じシチュエーション。 一瞬、その時の情景が頭に浮かんだ。 けどすぐに消した。 ……早く忘れたい。