それからの帰り道はほとんど話さずに、歩くだけで。 時折菊池くんが振り返って 「道どっち?」 と聞くだけだった。 ― しばらくすれば、私の家の近所にある公園の前に着く。 さすがにもう7時を過ぎているだけあって、遊んでる子ども達は誰ひとりいなかった。 「北岡さん、こっちの角曲がるんだよね?」 「うん、そう」 角を曲がって、ずっとまっすぐ歩けばもう家に着く。 なんだか、足取りが重かった。 「はぁ…」 私がため息を吐いたのと同時だった。 「…陽菜ちゃん!」 聞き慣れた声が、したのは。