「ひろとく…ん?」
私の視界が真っ暗になった理由。
広斗くんに抱きしめられたから。
なぜ抱きしめられているのかわからない私はただ唖然と立ちすくむ。
「じゃあ俺と付き合って?」
耳元でそんな言葉が聞こえてきて、私の思考回路は一時停止。
「なに言って…」
「初めて見たときから可愛いなって思ってた。だから付き合ってよ…」
ぎゅう、と強く抱きしめられて身動きが取れない。
「そんな冗談笑えな…い…よ?」
「冗談じゃないよ」
「…や!離して…っ」
必死にもがいてみるけど、強く抱きしめられていて抵抗が意味なく終わる。
「そんなさぁ、離してって言われて離す奴…いると思う?」
「…いっ…」
抱きしめられていた手は離されたけど、今度は近くの壁にドンッと押しつけられた。
背中に少し痛みが走る。

