「小泉先生も槇野先生も一体何しているんですか? 二人共、止めなさい」 教頭先生の声だった。 いつも穏やかな教頭先生が大声を出して止めようとした。 教頭先生の声が聞こえているはずの小泉は手を放さず俺も身動きが取れない。 「小泉先生、問題を起こしたら責任は取れないと理事長から言われていたんじゃないんですか」 更に教頭先生の声が聞こえてきて、やっと手が放れた。