放課後、麻由が保健室まで来てくれた。 「そうなんだ、また補習が始まるんだね?」 「そうなんだよ、数学のない世界に生まれたかったよ……」 ため息をつき肩を落とした。 「補習なんて半分は廉の口実なんだから……少しでも大崎さんと長くいるためにね!」 私と長くいたくてって―……すっごく嬉しいんだけど……! 「あー、もう美羽ったら……すぐ顔に出る。 嬉しいのは分かるけどニヤけすぎ!」