2年生になったばかりの頃… いつも温厚な性格の拓真が、初めて大きな声を出して、怒った。 原因は、いつも目立たない、クラスの女子を男子がからかって軽くいじめていたからだ。 「…お前らさぁ、いいかげんにしろよ! そいつが、どんだけ苦しんでるか、わ かんねぇのかよ!」 私はこの言葉に、惚れた。 周りは単純だと思うかもしれないが、 私は、惚れてしまった。