似たものドウシ

何かを言いながら何が可笑しいのか笑う。つられて俺も口元で笑みを作った。
「そう言えばさーー」
男からは嫌みを言われ、女からはカッコイイ対象で見られる。
ふと、気になって羽宮を見てみるとさっきの会話は聞いていなかったらしく、俺はホッとため息をついた。
彼は相変わらず外を見つめていた。
「じゃなー」
「おう」
放課後になり、気づけばもうクラスは誰も居なくなっていた。
「……さてと」
宿題をやっているふりをやめ、静かに隣の席に目を向けた。
規則正しい呼吸音が聞こえる。
――彼だ。
最近帰るのが遅かった俺は、彼が放課後までうつ伏せになって寝ているのを偶然知った。
彼を少し眺めてから起こさないようにそーっと席を立って帰る。
それが俺の日課になっていた。
今日も彼を眺めていた。
すると、突然目が開いて俺と目が合う。
「……」

どうしてだろうか。目は寝起きではないしっかりした目つき。
もしかして、起きていた?