不器用でゴメンね



「・・・はぁ、はぁ」

息切れしながらガラッと教室のドアを開ける。

時計を見る・・・


8時少し前・・・!?!?!?!?!?


「莉子、おはよう。いつもより早いわね」

親友の城木唯(しろきゆい)ちゃんが私に話かける。


「・・・ねぇ、唯ちゃん。寝坊したのにいつもより早く学校に着く、なんてありえる?」

「・・・まさか」

「はい、そのまさか・・・なのです」

「やっぱり、莉子ってバカなのね」

・・・・・・


「俺、なんか仲間外れ・・・?」

只今、声を発した人物は・・・
唯ちゃんの双子のお兄ちゃん、翔斗(しょうと)でした。

「唯には見捨てられてるけど、莉子は俺のこと見捨てないでくれぇぇぇーーー!」