「え、でも、シンのは?」 シンとあたしは隣のクラス。 体育の授業は合同だから、 あたしにジャージを貸すとシンのが無くなっちゃうはずなのに。 「俺、長ジャーあるから。Tシャツは2枚あるし。 ロッカーに置いてあんの」 「長ジャー…暑くない?」 「暑いよ。だから忘れた事反省しろ」 「うぅうう…」 「じゃーな」 シンのTシャツとハーパンを見つめて、 後でお礼しなきゃなあって思っていると。 「ほんっと、重症ね」 「礼奈は鈍感だから」 またあたしにわからない会話が繰り広げられていた。