それからどうやって病院まで行ったのか覚えていない。

私の心は、焦りと不安でいっぱいだった。

急いで病室に行くと

「愛……きて…くれ…たんだ……」

酸素マスクをしながら必死にしゃべろうとしている奏多がいた。

「奏多!!!」

「ごめんな…。幸せに…してやれなくて…これからも笑顔で元気にい…て…く…れ………………」

「やだ、やだ、かなた――ー」





これが奏多との最期のお別れの言葉だった……