「優希ー!
もう時間よー」

お母さんの言葉に慌てて時計をみると

もう家を出る時間。

「うわぁ!」

急いで鞄を持って靴をはく。

そして、ドアに手をかける。

「いってきます」

そういうとあたしは家を出た。

「はぁ…」

あたし、一日の半分はため息ついていないか…?

なんて馬鹿なことを考えているとうしろから誰かがぶつかってきた。

そして一言。

「ため息ばっかついてると…
幸せ逃げちゃうよぉー?!」

…って…

「紀恵?!」

「ピンポーン」

ぴょこっと顔を出す。

「もぉ!びっくりしたじゃんかぁ!」

頬をぷくーと膨らませて、紀恵を見る

「ごめんごめん。
そして、おはよぉ!」

「おはよぅ」

「ってかさー…最近優希ため息多くないー?」

紀恵がいきなり言い出す。

「あー…うん…」

「だよねー…なんかあったー?」

「えっと…」

どうしよう…

これは…言ったほうがいいのかな?

なんて迷ってると…

「まあ、言いたくないなら、いーよ」

紀恵が気を使ってくれたのか、そう言った
「あ、うん」

あたしはそう言うと、息を吸った。