「…それは私にもわからないわ。でも、小人の家がこの道を真っ直ぐ行けばあるから、行くといい。」

 言いながら悠里は細い山道を指差した。

「小人は本来、力を持っているのだけど、強い力に封印されて呪いもかけられている。
それでも力はあるから、魔物も近寄らない。」

 悠里の説明を聞き、姫香は歩いて小人の家にたどり着いた。

 ――コンコン。

 家の扉をノックしたが返事がないので、姫香はそっと扉を開けて中に入った。

 見回すと、小人達は七人共寝転がっていた。

(まるで倒れているみたい…)

「ん~…」

 姫香が心配そうに小人達を見つめていると、小人が1人むくりと起き上がった。