「あぁ、そうだ…この本とこの本…あとこれも…参考になるかもしれない、良かったら持って帰るといいよ。」

 ふと思いついたように老婆はゆっくりと立ち上がり、数冊の本を手に取り雄大に渡した。

「お金はいらないよ?小人様からは街の者みんないただけないさ。気が引けるなら、読んだ後返しにくるといいよ」

 老婆は満面の笑みで小人達を見つめ、4人は「ありがとうございます」と頭を下げた。

 そして小人達は本を抱えながら店を後にしたが、最後に楓だけ店に残った。

「……婆さんは、何故こんなに詳しい?もしかして…」

 言いかけて楓は老婆の顔を見たが、老婆は少し困ったように笑った。

「私はね、白雪姫を助けたいだけだよ」

「……わかりました、今はそれで納得しましょう」

 その答えを聞いて婆さんの瞳を見た楓は、納得したのか店を後にした。





◇手がかり編
To be continued...