「巡君たら、随分白雪姫のこと気に入ったみたいだね?
……雅ってさ、めちゃくちゃ寝起き悪いんだよー」

 食事をしながら、相変わらず面白そうに祥一郎が姫香に耳打ちした。
そんな様子を見て不機嫌そうにする紘汰。

「……祥一郎先輩、姫に変なことしたら許しませんよ?」

 口調は優しいし笑顔でそう言う紘汰だが、目は笑っていなかった。

「……お、おっかないな紘汰君は~」

 暫し固まった後、祥一郎は苦笑した。

「それにしても、姫ちゃんて料理上手なんだね?こんな美味い飯なら、嫁に来て欲しいわ!」

 にかっと悪気のない笑顔で太陽が姫香を褒め、その場の空気が変わった。

「…ダメよ、姫は私の嫁に来るんだから!」

 すかさずどこからともなく悠里が飛んできて、太陽の肩に乗り髪を握ったかと思うと、ブチブチッと引き抜いた。

「いでえ゛ぇえええっ!!?」

 容赦なく引き抜かれた箇所を手で押さえながら、太陽は悶絶した。




◇ケガにご注意を編
To be continued...