「…はっ!?」

 驚愕し固まる巡をよそに、あっという間に巡を真っ裸にする姫香。
そして、巡の手を引き風呂場に直行し、水をかけた。

「よしっ、これで安心ですよ!」

 にこっと笑う姫香を見て、巡は思わず深い溜め息をついた。

「……お前なぁ。さっき忠告しただろ?」

 呆れ顔で言う巡の言葉に、姫香は「あっ」という顔をして、えへへと笑って頭を掻いた。
そんな姫香を軽く睨み、巡は姫香の身体を押して上にまたがった。

「……ガキの身体でも、お前を組敷くことぐらいできるんだぞ」

 見下ろしたままの体勢で、巡は警告する。

「あう、ごめんなさい……。
でも、巡先輩が危ないと思ったら。身体が勝手に動いてたんです」

 そう言って、迷いのなき瞳をしながら姫香はフワリと微笑んだ。