「あ、はい。
神崎美玲です。中学時代は、バスケをしてました。
でも、小さい頃から、野球は大好きでした」

「入る部活とか、決めた?やっぱりバスケ?」

「いや、野球部のマネージャーしようと思ってます」

『おぉ!』

「どうしたんですか?」

「なんか、嬉しい」

「歓迎するよ」

「ありがとうございます」

「身長は?」

「えっと、165センチだと思います」

「へぇ…」

「ってかさ、敬語やめていいよ」

「え!?」

「堅苦しいの嫌いだし」

「いいんですか?」

「別にいいよな?」

『うん』

「でも…」

「敬語は部活だけでいいよ。もう、友達だろ?」


なんでだろ…
大也さんのその言葉を聞いた瞬間、自然と涙が溢れた。
中学時代、
友達は欲しくてたまらなかったけど、
みんなが私をさけるし、私も半分諦めかけてたから、
できなかった。


こんなに簡単に友達って、できるもんなんだね。

「美玲…大丈夫?」

「ぐずっ はい…
すいっませっん…」

「いーよ、大丈夫だから。俺らがそばにいるから」

大也さんはそう言って、私の頭を優しく撫でてくれた。


これが、この学園のアイドル、
RTDとの出会いだった。

でも、彼らが学園アイドルだと知るのは、
もう少し先の話。