学園アイドルRTD

「俺の親さ、この学園に多額の寄付をしてるんだ。」

「はぁ」

「だから、基本自由にいろいろできてさ、体育以外の授業は出てないんだ」

「えー！」

「驚くよな…。
でも、テストはいつもトップだし、ちゃんと学校に来てるから、卒業になんら支障はない」

「…でも、１人で寂しくないんですか？」

「う〜ん…考えたことないけど、１人のほうが好き。
たまに、彼女を呼ぶこともあるけど、基本１人。」

「へぇ…」

「俺さ、部活が好きなんだ」

「え？」

「野球部なんだけど、部活のためだけに、学校に来つるようなもんだから」

「野球、好きなんですね」

「まーね」


野球の話をするとき、
一瞬でその人の顔が明るくなったから、

本当に野球が好きなんだなぁ…って、思った。


「あ、で、誰を探してるの？」

「えっと、２年生の野球部の神崎さん…？」

「神崎？
２人いるんだけど、特徴とか分かる？」

「はい。」

「そっか、なら大丈夫だ」
キーンコーンカーンコーン