デンファレ女王の顔は、みるみる赤くなり耳まで真っ赤です。
眉は釣り上がり、眉間にシワを寄せ、元々強い瞳が更に鋭く光っています。

道化師は驚き謝罪の言葉を言おうとした瞬間、デンファレ女王が立ち上がり怒鳴りました。
「どうやら、頭と体を離したいようだ!わかった、そなたの望みを叶えよう!こいつの首をはねろ!!!」

周りは血の気が引いています。デンファレ女王が、こうなったら止まらないのを知っているからです。
しかし、家来は「道化師に言い聞し、逃がしてやろう」て思っていました。

デンファレ女王の怒りは収まらず更に怒鳴りました。
「悪人と言ったな!よし、望みを叶えてやる!橋の上に首をさらしてやれ!!」

これには、家来は焦りました。デンファレ女王は本気で殺そうとしてると分かったからです。
周りの人も道化師も、血の気が引き何もできません。
デンファレ女王は「フン!」と言うと部屋から出て行こうとしたので、慌てて家来が言いました。
「デンファレ女王!お言葉ですが、道化師は旅人!どうか、ご慈悲を!!」


デンファレ女王は家来にも怒鳴りました。
「お前も死にたいのか!?どうなんだ!!」

家来は汗だくになりながら訴えます。
「デンファレ女王!どうか、ご慈悲を!外から来た道化師を殺し、犯罪人として橋に置くなど、おやめください!国民が、悲しみます!」

デンファレ女王は「国民」という言葉に反応しました。
「仕方ないではないか!道化が犯罪を犯したのだ。国民も理解を示すであろう」

家来は「国民」が効果ありとみと、訴えました。
「デンファレ女王!国民からの人気を思い出して下さい!もし、国民の反感を買ってしまわれたら、デンファレ女王も、ご気分が悪くなるのでは!?」


デンファレ女王は悩みました。
確かに、国民からの人気は大切です。しかし、道化師は許せないのです。

デンファレ女王は言いました。
「では、保留だ!道化を牢に入れよ。少し、検討する」

デンファレ女王は、そう言い部屋をでていきました。