ハウスドルフさんは「ふふん」と得意気に笑うと

「俺が言うのも何だが、強いぞ」

と言った。


「優秀な軍人が揃ってるし、軍専属の武器職人も一流だ。


さっき、レニー少尉ってのがいただろ?」


バルダクタル城で国王や元帥と会う前、ハウスドルフさんにシャーフガルベ薬を手渡されていた人だ。



レニー少尉も王室警備隊員であった。


今回、隊員たちは現場に着いたらいくつかのグループに分かれて任務に当たる事になっているが

レニー少尉はそのグループの1つのリーダーを、出発前に命じられていた。


「あいつ、バルダクタルの軍人学校を首席で卒業したんだ。


俺たちは普通の陸海空軍と違う、いわゆる特殊部隊なんだが
その中でもレニー少尉は武器の扱いに長けてるし、責任感が強くて頭の回転も早い。

いずれ俺を追い抜いて隊長になるだろう」


「はぁ」